幼い頃習字教室に通っていたはずなのに、大人になった今、ペンで書く文字がイマイチきれいに見えない…とお悩みの方、結構多いと思います。
ちょっとしたことを変えるだけで、文字が達筆に見える書き方のコツがあるのをご存じですか?
以下で1文字を書く場合と、まとまった文章を書く場合についてそれぞれご紹介します。
達筆に見える書き方のコツ【文字編】
名前にしても住所にしても、当たり前のことですが全て1文字ずつが集まって1つの意味のある文章を構成しています。
ここでは、それぞれの文字が達筆に見える書き方のコツを解説します。
「とめ、はね、はらい」をきちんと書く
文字をきれいに書く基本は「とめ、はね、はらい」です。習字教室や学校の書道の時間に、さんざん注意された経験のある方もいるかもしれません。
これは書道だけの話ではなく、ペン字もまったく同じ。「とめ、はね、はらい」をきちんと意識して、文字の隅々まで丁寧に書ければ、全体の印象はぐっと良くなります。
- 「とめる」はずの場所を、くせでピンとはねたり、だらしなく終わらせていないか
- 「はねる」はずの場所を、勝手にとめたり、大げさにはねたりしていないか
- 「はらう」はずの場所を、乱暴にはね上げたり、変にとめたりしていないか
つい忘れてしまいがちなこれらの基本を、一度見直してみるといいですね。
1つの文字内の空間をしっかりとる
自分の書く文字に自信がない人は、字を小さく書く傾向があります。
そうすると、文字が真っ黒につぶれて余計に見づらくなってしまいがち。特に画数の多い漢字を書く時によく見られる現象です。
文字の中は、ある程度の空間があるときれいに見えます。「品」という字を書くときは、それぞれの「口」の中に同じくらいの空間を確保できれば、整って見えます。
これは、画数の少ないひらがなでも同じです。
「あ」や「ひ」などは、ふっくらと丸くなるように意識しながら、十分に空間を取るようにすると、きれいだなと感じる文字が書けます。

達筆に見える書き方のコツ【文章編】
前段では1文字ずつのきれいな書き方を解説しましたが、文章全体のバランスが整っていなければ、パッと見たときに汚い印象のままになってしまいます。
ここでは、文章のバランスを整えて書くコツをご紹介します。
文の中心線があるつもりで
罫線のない封筒やはがきなどに文字を書くとき、文字が上下や左右にガタガタとまがってしまうことがありますね。
いくら一つ一つの文字を丁寧に書いていても、ラインが揃っていないと何となく達筆に見えない原因になってしまいます。
- 縦書きの場合は、文字の中心線があるつもりで、真ん中をそろえて書く
- 横書きの場合は、文字にアンダーラインがひいてあるつもりで、下揃えで書き進める
慣れないうちは、鉛筆で薄く線を引いた上に文字を書くときれいに仕上がります。その場合は、書き終わったら消しゴムで線を消すことを忘れずに。
漢字は大きめ、ひらがなはやや小さめに書く
一つの文の中に使われる漢字とひらがなが同じ大きさで書いてある文を見かけます。実はこれ、読む人はとても疲れるんです。
人は、たくさんの文字が書いてある文章を見るときに、まず目に入ってくるのは漢字だと言われています。
漢字はそれ一文字で意味を持つので、極端な話、漢字だけ読んでもある程度は意味が通じてしまうのです。
ところが、漢字とひらがなが同じ大きさで並ぶと、情報が多くなりすぎて読み手が疲れてしまうんですね。
文章としてバランスを整えるなら、漢字を少し大きめに書き、それに付随するひらがなは少し小さめに書くように意識しましょう。
たったこれだけで、文章全体のバランスが取れ、引き締まった感じに見えますよ。
達筆に見える文字を書きたいなら
- 基本の「とめ、はね、はらい」を守る
- 1文字の中に十分に空間を確保する
- 文章の下に線が引いてあるつもりで書く
- 漢字は大きく、ひらがなは小さく書く
少しのポイントに気を配るだけで、文字の印象は大きく変わります。
今回ご紹介したコツを試して、「字がきれいだね」と言われる自分を目指しましょう!